ライフタイムバリュー(LTV:顧客生涯価値)
大切なお客様の価値をはかるなんて!・・・と、あなたはお思いでしょうか?
でも、考えてみてください。
どんなビジネスにおいても、
利益(売上 - 費用)を生まなければ、継続していくことが出来なくなります。
継続していくためには、どんなビジネスでも必要なことです。
何も大企業だけのものではないのです。
特に来店型地域ビジネスにとってのマーケティング為のひとつの大事な考え方でもあります。
ここでは、LTVと限界CPAの観点からお伝えしています。
内容
限界CPA=0とは言わないが1回だけ費用をかけるホームページ
LTV
あなたのお客様が、あなたのお店(来店型地域ビジネス※)に、将来にわたってもたらしてくれるもの。
歯医者さんじゃあない人に申し訳ないのですが、
LTVを説明するにあたって、歯医者さんの事例が説明しやすいので、
切り出しは歯医者さんになってしまいました。
(歯医者さんにかかる患者さんは通うことが前提です。だからここで言うリピート回数はクリアできます。そしてより優良な治療が提供できれば、次に治療が必要になったときも、また・と、リピートにつながります。)
この例では歯医者さんをあげていますが、
LTVの考え方は他の業種・業態でも同じです。
歯科医院でのLTVの例、(自己負担+健康保険分で表記)
「出典:虫歯治療:歯医者/歯科の治療費」
この様に、虫歯治療の集患に、
Web広告※を出そうとするとき、
どの段階(虫歯の)の患者さんに焦点を絞って行うかによって、限界CPAも変わってきます。
それによって広告予算が決まり、入札単価が決まります。
※. この場合はPPC広告:クリック報酬型広告:ウェブサイトに設置された広告をウェブサイトの閲覧者がクリックすることによって広告主が報酬を与えたり、広告掲載側が報酬を得たりする一連の広告形態:出典ウキペディア。
虫歯とは別に、歯医者さんは、歯科矯正やインプラント手術も行っています。
歯科矯正やインプラント手術ではもっとLTVが高くなりますので、限界CPA※も高く設定できますね。
地域差もありますが、おおよそ以下の範囲が多い様です。
※. CPAは成約1件獲得するにかかった広告費
Web広告における歯科矯正やインプラント手術の広告費用(月額)
あなたも、Web広告を出すのなら
あなたのお客様のLTVを考えてみては如何でしょうか?
あなたのお客様一人ひとりを理解し、LTVを追求することで集客のアイディアは生まれると考えます。
お客様に何度も来て戴ける様な業種・業態なら、平均リピート回数と平均客単価でLTVを考えましょう。
限界CPA
そして、Web広告の予算は、LTVから限界CPA(一人の新規顧客獲得に払える広告費)を考えましょう。
(客単価から広告費を考えるのは間違いですよ)
電柱広告・消火栓広告費用は限界CPA範囲内か?
ここで、街で見かける電柱広告(消火栓広告)のお話しをしましょう。
まず・最初にお断りしておかなければいけないことがあります。
電柱広告・消火栓広告が悪い・良くないと批判しているのではないと言うことです。
電柱広告も消火栓広告も良い面があります。ここではそれには触れませんが。
電柱広告の効果が無いとは言いません。
しかしその効果を実測し証明する術がないのです。
これは街でよく見かけるティッシュ配りと同じように、広告用ティッシュからの集客数が掴めないのと同じです。
(ティッシュ配りよりはるかに費用がかかるのに、です。)
効果測定はどうやるの?
電柱広告(ここからは、消火栓広告も含めて)は、効果測定ができません。
電柱広告にかけた費用に対して、どの位、その電柱広告に価値があったのかが分かりません。
つまり、かけた費用に対するコスパが良いかどうかが分からないということです。
「コスパが良い」という様な表現が様々なところで言われています。
「コスパが良い」の基準はどのくらいなのでしょうか?
費用対効果:コストパフォーマンスが高いかどうかをどの様に計っているのでしょうか
ほとんどが、感覚的なものでしょう
それでも、直観的にコスパが良くないのでは?と思えるものが少なくありません
私がリサーチ(調査)した範囲ですが、来店型地域ビジネス※の内、
電柱広告の利用が多いのは病院関係(歯科医院・小児科・内科・産婦人科)です。次が不動産関係でしょうか。
電柱広告はあらゆるところにあって、ここにはその写真は載せませんが、
(半径2km圏内を調査して、200枚ほどデジカメで撮影しました)
下のGoogleマップは調査したうちの一部です。
(歩いた範囲はもっと広範囲ですが、ここで表示するため(Map縮尺の関係)
に、範囲を絞っています)
✅ 内科医院では電柱広告が44本以上も
ある内科医院では、半径1km以内(実際に歩いて調査)で電柱広告が44本もありました。
(ここの医院の電柱広告の総本数は、まだ把握しきれていません。(写真に撮っていないものだけでも、他に5本ほどありました))
仮に44本だけでも、44本×2,600円※=114,400円(月額)、年間では137万円もの費用がかかっています。仮に5年使っていたら686万円もです。
すごい費用です。(こんなに費用をかけてでも・・・)
上記は横浜市の一般的な電柱広告の費用から計算しました。
※.電柱広告月額運用費:2,600円~2,800円(横浜市)
消火栓広告月額運用費:4,000円(1級地)、5,000円(特級地)、6,000円~10,000円(特別地):
ともに製作費は別途
決して大きな病院ではないのですが
年額で137万円もの費用に見合った効果が期待できているとは思えないのですが
間違っているでしょうか?
(言い方は良くないですが「今でも運営できているのだから、多くの方が来院されているのだと思います。
広告の手段が他になかったからなのでしょうか、
広告しないと集患できないものなのでしょうか?
でも、それ(来院)が「電柱広告のお陰」とどうして言えるのでしょうか?
電柱広告から知って来院されたと、どうして分かるのでしょうか?」)
ちなみに、ここはホームページを持っていません
✅ こちらの小児科は、消火栓広告7本と電柱広告21本
また、とある小児科医院では、消火栓広告が7本と、電柱広告が21本あります。
4,000円× 7本=28,000円/月 336,000円/年 168万円/5年
2,600円×21本=54,600円/月 655,200円/年 328万円/5年
年間で99万円、5年間運用していたら496万円もの費用がかかっていることになります。
(実際は新しいタイプの電柱広告(別の運営会社の扱いで広告単価が高いのですが、全体に占める本数が少ないので誤差の範囲としてまるめます))
ここにもホームページがありません。
✅ ここの歯科医院はQRコード付き電柱広告が20本
さらに、ある歯科医院は新しいタイプの電柱広告が20本あります。
QRコード付きでちょっとした機能(ZENRINのマップが表示されるが、Googleマップの様な道案内機能はない)が付いて年間契約です。
Qサーチナビ付き電柱広告:33,600円(年間契約)
20本×33,600円(年額)=672,000円/年もの費用がかかっています。
5年運用なら336万円です。
ここにはホームページがありますが2007年に作ったきりのもので
古いスタイルのホームページです。
携帯サイト用QRコード読み取りがありますが、読み取ってみると、パソコン用ホームページをそのまま表示しているだけで、スマホでは読めない・操作できないです。
例えQRコード読み取りで、スマホでホームページに訪問されても、即離脱されます。
古いスタイルのホームページとは
私が「古いスタイル」と言っているのは、デザインや見た目の事ではないのです。
まず、ホームページ訪問者にとって優しくないということです。
- 文字が小さい(パソコンで見ても。)
- お知らせ(案内)の表示順が最新順でない(利用者に不便)
- 内容がわかりにくい(実際に医院に行ってみないとどんな医院かわからない)
- もっと具体的に言うと、どんな先生がいるのか、受付は、スタッフの人はどんな人?とわからないことだらけです。
- そしてスマホ対応していない(見えない、スマホではページ操作できない)ことです。
- Googleマップで案内してくれないなど、使い勝手の面で他にもありますが
ホームページを作りなおす
URLを入力してホームページに訪問し、メニューから各ページに移動するスタイルは終わっています。
現在では、悩みや欲求を持った人たちが、自分たちが求める情報を、
悩みに直結するキーワードや欲求と関連するキーワードを入れて検索します。
そして、Google検索でヒットしたものの中から
自分たちの目的に合ったキーワード・関連する情報がある部分をクリックしそのコンテンツページに訪問します。
(そうですランディングされるページはURL入力とは違い、トップページとは限らないのです)
ですから、ページ毎のコンテンツを丁寧に作り上げて伝えていく必要があるのです。
これにはもう、
5~6年以上前に作られた古いスタイルのホームページでは通用しません。
限界CPA=0とは言わないが1回だけ費用をかけるホームページ
ホームページもWeb広告の1部です。
PPC広告※の様にランディングページ(LP)を作って、そこに毎回(毎月)広告費をかけて宣伝していく方法には、ずっと費用をかけ続けていく必要があります。
半面、
ホームページは一度作ってしまえば、極端に言えばランニング費用(サーバのホスティング費用とドメインの使用権の費用)で年間1万数千円からで済みます。
お医者さんを探す
あなたは、どの様な方法でお医者さんを探しますか?どんなお医院なら少し遠くても通おうと思いますか?
そうです、医院の方はこの様な「顧客行動」に備えなければいけません。
マーケティングが必要です。
電柱広告では制限があります。それも大きな制約があります。
それは以下の様なものです。
電柱広告のコスパを考える
- 日中しか見ることが出来ません
- 見られることがなければ、その価値(広告価値)はありません
- 意識して見なければ、ほとんど気付くことがないでしょう
(普段・普通に生活をしていて電柱広告を意識することはないと思います)
- ある程度費用をかけなければ、広い範囲に拡散できません。医院の周りの2~3本、5~10本では、近くの人しか見ることができません
- 10本くらいまでなら掲示範囲はせいぜい医院の周りだけです。
(それでも10本で年間31万円以上の費用がかかります)
逆にその範囲(医院の近く)に電柱広告が必要?でしょうか?
なぜそんなことを言うのかというと、
近くの人たちはその医院を知っているのですから、必要性も効果も感じられません。
近くの人たちにとっては風景に溶け込んで何の役にも立たないものになっています。
・医院のすぐそばの電柱広告は看板の代わりくらいでしょうか?
私の様に調査目的で、注意して見ているのではないのでしょうから、通常の生活では目に入ってくることが少なのではないでしょうか?
そして、いざ病院を探そうとしたときにも電柱広告を見に行こうとはしないのですから。キット
少し遠くの人たちには案内にもなりません。
離れたところに10本あったとしても、
そこにある電柱広告は役に立たないのです。
電柱広告には医院名の他・住所と電話番号くらいしか情報が無く、
さらに案内してくれるように出来ていないのですから。
近くに医院が無いなら仕方ないですが、
わざわざ離れた医院に行くでしょうか?近くの医院に行くはずです。
少ない本数では効果どころか、範囲も限られ・意味が薄く、ただ無駄な費用が発生しているだけなのではないでしょうか?
※.来店型地域ビジネス
来店型は、飲食店だけでなく、
- ケーキ屋さん
- 美容室さん
- エステサロンさん
- 歯科医院さん
- クリニックさん
- 整骨院さん
などなど様々です。
立地が良い所にあるのは当然なのかも知れませんが、
一見立地が悪そうでも、繁盛しているお店※(※ここでは、上記の来店型地域ビジネスを展開するものを含みます)はたくさんあります。
繁盛しているお店※は何が違うのでしょうか?
それは、口コミが発生しやく「お店※の売りが一言で言える」
これにつきると思います。
- 美味しい(腕が良い・サービスが良い)のは当たり前。
- 接客力(納得の行くサービス。他では得られない伝え方)がある。
- 雰囲気(お店が古くても長年にわたって培われたもの・押しつけじゃあない自然な感じ。丁寧な説明)がある。
- 店主(院長)のこだわり・専門的じゃあなく、お客様の立場に立った分かりやすさがある。
情報発信する
先ほど、口コミのお話しをしました。
でもこれは、来店されてからのお話しです。
何をお伝えしようとしているかと言うと、
「口コミは、まだお店※に来店していない、あなたのお客様になってくれるかも知れない人たちからは発せられない」ことだと言うことです。
あなたのことや、あなたのお店※は、未だ知られていないのですから。
では、どうやってあなたのお店※を伝えるか
あなたのお店の存在を、どうやって伝えるかというと
その役目をするのが広告です。
本来広告は集客を目的としたものです。
しかし、既にお伝えした様に「電柱広告では役不足です」
情報化時代では、自分で発信することが必要で・大事なことです。
人任せの電柱広告では、あなたの言葉は伝えきれません。
その役目を担うのが、ホームページであるのです。
しかし、単に、ただホームページを作っただけなら
やみ夜のカラスと同じです。
ここにマーケティングの考えを入れて発信するのです。
あなたのこだわりや、設備や外観をギャラリー形式にするのではなく、
あなたのホームページにやってきてあなたのお客様になってくれるかも知れない人たちに向けて、
分かりやすい言葉で、あなたが提供できる商品やサービスで、お客様が得られることが出来るものを丁寧に伝えていくのです。(顧客目線で)
一昔前は、ホームページを持っているだけで有効な時期もありました。
ホームページの存在を、
車の後ろや、バス、街のフリーペーパー、お金のある所は新聞やテレビで宣伝していました。
多くはURL(http://www.abcdefgh.comなど)を印刷したり載せたりしていました。
現代ではそれもあまり(ほとんど)見かけません。
何故かと言うと、ホームページの数が圧倒的に増え、こなしきれなくなったのではないのです。(それ・その方法を使う意味・効果が無くなったからです。)
便利な存在が表れて、面倒なURL入力でホームページに訪問することが殆どなくなったからです。
その存在とはGoogleの検索エンジンに代表されるものです。
あなたも「ググル」ということをお聞きになったことがあると思います。
ご自身でも検索することもおありでしょう。
ここでも、いくつかの課題があります。
・あなたのお店が知られるためには、ホームページに訪問してもらえなければなりません。その為のハードルも各段階にあります。下の様なものです。
- その為には、検索で表示されクリックされなければなりません
- その前に、検索でヒットされなければなりません。
- そしてヒットされるための仕組みが必要です。
- それ以前(ホームページを作っただけ)では例えホームページを持っていたとしてもWebの世界に存在しているだけです。
- 一昔前とは全く状況が変わっています。
- ホームページがあるだけでは「夜の闇の中で航行する船と同じで、誰もその存在に気づいてもらえません」
- 気付かれなければ、存在を知らなければ、決してホームページに訪れてはもらえません
-
- ホームページからの集客は望めないということです。
-
- ですから、単にホームページを作るのではなく、ホームページからあなたのお店お客様になってくれるかも知れない人たちに、あなたの商品・サービスでどんな良いことが提供できるかを、顧客目線で伝えるのです(これがあなたのマーケティングです)
情報過多の時代では、人はどんどん忘れてきます。
あなたは、昨日着た洋服あるいは、一昨日の洋服・何を着ていたか覚えてますか?
ですから、伝えていくことです。
伝えるには様々な広告方法があります。
ホームページも、情報発信の1つです。
そして。ホームページには他の広告媒体にない多くの強みがあります。
いかにして、お客様の記憶に残るか。
いかにして伝えていくか
これが重要です。
お客様の頭の中で認識されることが大事になってきます。
ホームページにあなたのこだわりとか
あなたのお店の最新の設備を載せても
あなたのサービスを・技術を載せていたとしても、
自分のお店はこうだ!
と叫んだとしても
お客様が思ってない(思ってくれない・感じてくれない)と意味がないのです。
お客様に伝わっていなければ意味がありません。
ホームページは、電柱広告よりはるかに優位です
- 24時間365日稼働しています。
- あなたがお休みのときでも
- いつでもあなたのビジネスをあなたのお客様になってくれるかも知れない人たちに伝えることができます。
- 電柱広告の様に範囲に絞られません。
- スマホで訪問したホームページからタップでスグに電話をかけることが出来ます。
- Googleマップでお客様をご案内できます。
- 予約 フォームから簡易的な予約ができます。
- 入力しやすいメール フォームから問い合わせが出来ます。
- Q&Aコーナーから様々なお客様の、お悩みごとの解決のお手伝いができたりします。
ほかにも
Googleマップの優位性
・ Googleマップをホームページに使うこともマーケティングの一つの手法です。
あなたが伝えたいことを、Googleマップが伝え
あなたのお客様になってくれるかも知れない人たちが、あなたの知らないところでGoogleマップからあなたのお店を見つけてくれるのです。
Googleマップは、初めてお店に訪問しようと思った人たちのお役にたてるだけじゃあなく
たとえば、
外科や内科に入院することになった患者さんのお見舞いに来る人たちにも有用になります
この様な便利な機能をホームページで利用しない手はないのかと思います。
この様に、Googleマップには手書きのイラスト地図に無い機能をあなたのホームページに提供してくれます。
24時間あなたの強い味方です
多くのホームページが見過ごしていることがあります。
それは、
ホームページにもマーケティングが必要だということです。
一方的に説明する(提供者目線)じゃあなくて、
あなたのお店が、あなたのお客様になってくれるかも知れない人たちに、丁寧に根気よく伝えることです。
ホームページにはそれが出来るのです。
あなたが寝ていても・お休みしていても、
ホームページは24時間あなたの強い味方です。